アガサ・クリスティー「ナイルに死す」は恋愛小説だった

こんな本読みました

若さ・美貌・お金

三拍子揃った女性。思い浮かぶでしょうか?

有名人にいるかしら?

う~~ん私は誰も浮かびません。

アガサ・クリスティー「ナイルに死す」はすべてを持ち合わせた女性の物語です。

愛をとるか!お金をとるか!永遠、究極のテーマです

莫大な遺産を相続することになった若くて美貌の女性リネット。
彼女は結婚間近の貴族の男性を捨てて、こともあろうに親友ジャクリーンの恋人サイモンを奪い結婚してしまう。
その男性は金なし、仕事なし。

当然恋人を奪われた親友は恨みを募らせ、リネットの新婚旅行先であるエジプトまでつきまとう。
バッグに拳銃をしのばせて。

たまたま旅行に来ていたポアロはジャクリーンの行動をたしなめようとするが、ジャクリーンの頭の中は復讐心で埋められポアロの言葉など聞く耳をもたない。

そしてナイル川を渡る観光船で事件は起きるのです。

クリスティーのポアロシリーズ第15作「ナイルに死す」

うお~~
ダイナミック、ゴージャスな展開。

リネットの莫大な金の方を選んでしまった男サイモン

そんなサイモンを忘れられず彼を愛しすぎている女ジャクリーン。

よく愛情か?金か?

と、結婚の際話題になりますよね。

そりゃあ金持ちの男と結婚したらワンランク上の生活ができるかもしれない。
「だけどその男がケチだったらどうするの?」
「あなたが自分で自由に使えるお金はあるの?」
「誰のおかげで生活できているんだ!なんて言われたりして」と、昔から思っていました。

だから私の結婚相手の条件は「お金」というのは下のほうでした。
(嗚呼、かすかな後悔が……)

だっていくら相手がお金を持っていたとしても大切なのは
何の気兼ねもなく使えるマイ・マネーですよね。
この本の中にもそんなセリフが出てきます。

▼様々な人種、階級の人たちが乗り込む観光船

100年ほど前のイギリスの作品なので現代に生きる私たちには少々分かりづらい点もあります。
それは貴族制度、階級社会。
観光船には様々な国、階級の人々が乗り込みます。

その中で初対面の人とキチンと会話をし社交的なつとめを果たす。
小説だと分かっていても他人と喋るのが苦手な私にとっては「みんなちゃんと会話していらっしゃる」なんて妙なところで感心してしまうんのです。
(推理小説を読んでこんなところに感心している人間はいないと思う)

ツアーに参加しても日本人って知り合いだけで固まってしまって、あまり他人と会話していないように感じます。
特に海外旅行となると、、日本語しか喋れない人が多い日本人ならではかもしれないけれど。

この小説の中で二組のカップルが生まれます。

その中のひとりはうるさい伯母にこき使われている若い女性です。彼女は学もなく美人でもありません。そんな彼女を見かねた社会主義の男がこう言います。
「人間は生まれながらにみんな平等なんだから、君がそんなにこき使われることはないんだ」(文中のセリフそのままではありません)
それを受けて彼女は
「いいえ、人間は平等ではありません 云々……」

う~ん 教育もろくに受けていない彼女の言葉の方が重みがありますよね、まさに経験。そんな彼女に社会主義者の男は求婚しますがあっさり振られます。
彼女が選んだのは年老いた学者。彼女には打算なんて少しもありませんでした。

▼12月に映画が公開されるらしいぞ!やはり名作なんですね

読み終わって知ったんですが、「ナイルに死す」は今年映画が公開されます。

当初は今月10月でしたが、延期されて12月公開のようです。
12月か~その頃は「コロナ」どうなっているかしら??

いつものように私のブログは本の大筋からかなり離れて、勝手気ままですね。
ブックガイドには全くなっていません。
お許しくだされ。

これまたいつものように、読んでる途中で「アレ!これ昔読んだ気がする」となりました。
記憶をたどると、犯人やリネットに対する感情が若いころとだいぶ違います。
私も歳食って心が穢れた…いや 人間的に成長した!という事にしておきましょう。

映画を見る前に一度読んでみてはいかがですか?
日常を忘れますよ。

            

ナイルに死す〔新訳版〕 (クリスティー文庫 エルキュール・ポアロ 0) [ アガサ・クリスティー ]


            
人気ブログランキング