夏になったので、読書も「怪談話」を読みま~す。
昨年も多くの怖い話を求めて彷徨いました!!
そういえば大好きな京極さまの江戸怪談で未読のものがあったはず……と思い探してみました。
そうそう、コレコレ

根気強く皿を数える、お菊さんです。
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京極夏彦著「数えずの井戸」を読みました。
皿屋敷といえば、
姫路が舞台の『播州皿屋敷』
江戸が舞台の『番町皿屋敷』が有名です。
私はずっと「番町皿屋敷」と言ってました。
日本各地にも同じような話は伝わっていて、歌舞伎・浄瑠璃そして落語にもなっています。
私が覚えているあらすじは、
「お屋敷の家宝である10枚揃いの皿。そのお屋敷につかえる下女のお菊。
その皿1枚が割られ9枚となってしまいその責任は菊が負うものとされ、
殺され井戸に投げ込まれる。
その夜から一枚、二枚と皿を数える声が井戸の中から~~」
という、なんともざっくりしたもの。
(性格をよく表しているが)
勿論京極さまは古い文献を研究され、新しい「皿屋敷」を創作されています。
数えるから、足りなくなる。
それは、はかなくも美しい、もうひとつの「皿屋敷」~キャッチコピーより
分厚いです。
これは2010年初版・中央公論新社の単行本

見事に立ちます!
内容は京極夏彦特有の哲学的?な感じです。
恐ろしさはあまり感じられません。
登場人物はみな、何か満たされぬ感情を秘めています。
あっ、最終章は怖いです。人間の心の怖さです。
他の江戸怪談は、このお方、

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「四谷怪談」のお話ですが、あの恐ろしい「お岩さん」ではなく、田宮伊右衛門とその妻お岩の仲睦まじく凄まじい愛情を感じました。
再読したい一冊です。
もう一冊
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山東京伝の「復讐奇談安積沼」が下敷きになっています。
この小平次がキモイんです。
これも再読本です。
ということで、2020年今夏はあと何冊「恐ろし本」が読めるでしょうか。
楽しみ~~