最近は高齢化、少子化で空き家が増えていますよね。
我が家の周辺にも何件かあります。
重い腰を上げていざ空き家を解体しても数年間更地のまま。
空き家が空き地になってしまっている住宅街も多いのではないでしょうか?
住宅地のなかにポツンと空き地があったりするのはあまりいい気持ちはしませんよね。
そんな家に関する小説を読みました。
三津田信三の幽霊屋敷シリーズ・第三弾!!
もう秋だというのにまだ怪談を読んでいる私。
だって三津田信三の幽霊屋敷シリーズ三冊目が出版されたんですもの!
そりゃあ読むわよ~

幽霊屋敷シリーズの三作目です。たぶんこの本で打ち止め?かな。
三作の中でこの本が一番怖かった。
それは、前作、前々作は昔話だったりたぶん自分にはもう起こらないことだろうな、という一歩引いた視点から読んでいけたからでしょう。
今回の作品はより身近なものになっています。
義兄の急な転勤の所為で、新築したばかりの姉の家に急遽住むことになった新社会人の男性の恐怖の体験から物語は始まります。
住宅地のはずなのに何故か隣はポツンと空き地があるんです。
それだけなら別段不思議なことではありませんが、ある日突然その家は現れます。
しかもその家は彼にしか見えていないのです。
得体の知れない何かに取り込まれていきそう
編集者・三間坂秋蔵の実家の「魔物蔵」から出てきた3つの記録の謎解きです。
1・あの家に呼ばれる 新社会人の報告
2・その家に入れない 自分宛ての私信
3・この家に囚われる 精神科医の記録
1番の記録者である彼は、いけないいけないと思いながらも突然現れた家に興味を示し憑りつかれていきます。気持ちでは抗えないのです、家に呼ばれてしまうのです。
最初はほんの好奇心、二度目はその家の玄関まで、次は廊下まで、そしてついに彼はその存在するはずのない家に足をふみいれてしまうのですよ~~~
夜道、普段何気なく通っている通りで昨日までなかった家を突然見つけたならば要注意。
得体の知れない何かに取り込まれるかもしれませんよ。
満足できた読書体験でした。