”教養”という言葉はあまり好きではないけれど、初対面の人と公の場で話す機会(いわゆる社交の場)などでは、誰もが知っているような話題(当たり障りのない話題)が必要となってきますね。
つまりスポーツであれば
大リーグ、NBA、ゴルフなど
将棋界であれば
藤井聡太、渡辺明など
その道で超有名な人を数人知っていると困らないのではないでしょうか。
詳しくなくていいんです。その場には必ずその方面に詳しい人がいて色々ウンチクを披露してくれるので、ウンウンと頷いたり的確な質問(ここ大事です。あまり頓珍漢な質問はNG)をしていれば場もちします。
目指すは場持ちする女
そんな場面にアガサ・クリスティーはうってつけではないでしょうか?
読むなら早川書房クリスティー文庫です
2003年にアガサ・クリスティー個人の全集として「早川書房クリスティー文庫」が刊行されました。
全102巻です
この文庫の良い点
<ミス・マープル>シリーズ
<短編集>
<ノン・シリーズ>などにわけられており、それぞれ発表された順に番号が振ってあります。
本の左上に<ポアロ><マープル>と表示されているので
「ポアロがなかなか出てこないと思ったらマープルシリーズだった」なんてことはありません
(こんなアホな経験はワタシだけ??)
それがモンダイですよね。
誰もが知っている「そして誰もいなくなった」
まず手に取っていただきたいのが、1939年刊行の「そして誰もいなくなった」です。
「そして誰もいなくなった」というフレーズは会話の中で使われることも多いです。
けれど正確なストーリーを知っている人はどのくらいいるでしょうか?
あまりいないのではないか?と私は踏んでいます!!
あらすじはもう語りつくされているので省きますが、(ていうか、私のブログではあらすじはほとんど書いていません!)やはり読んでいただきたいのです。
何度も読んでください。
とある島に見知らぬ者が10人招待されます。
その島からは出てゆくことができません。この孤島モノ系だいすきです。
(ポアロもマープルも出てきませんよ。)
法律では裁くことの出来ない罪。
後ろ暗い出来事。
あなたにはありませんか?
私には、苦い思い出、後悔、悔しさ、悲しみ、、
た~くさんあります。
この本にはそんな心の澱が詰まっているように思います。
犯人の心にも、、やるせないのです。
渡瀬恒彦さんの遺作ドラマは素晴らしい出来栄えでした
「そして誰もいなくなった」は映画化、ドラマ化も何度もされています。
勿論時代に合った設定で。
その中でも渡瀬恒彦さんの遺作となったドラマが素晴らしい出来栄えでした。
(2017年 テレビ朝日系放送)
放送された時点ではすでに死亡されています。
なのでラストの独白場面は鬼気迫るものを感じました。
(今度再放送されたときは必ず録画するわ~)
ミステリーの女王と言われるクリスティーですけど、殺人のトリックの裏には深い人間ドラマがあります。
読んでいて線を引きたくなる言葉が盛りだくさん!なのです。
クリスティーが亡くなったのが1976年。
まだまだ古典ではありません。
老後の楽しみにクリスティーを。
※もっと色々紹介したい本がありましたが、長くなりましたので又の機会に書きますね。それまでに読んどいて~~